子どものための体力向上指導員養成講習会

講習内容

第1章
輝く子どもの未来づくり
―幼少年期の運動の重要性と体力づくり―

わが国では、子どもたちの学力低下や体力低下、心の問題の顕在化が顕著となり、各方面でその対策が論じられ、教育現場では悪戦苦闘しています。子どもたちの脳・自律神経機能低下、不登校や引きこもりに加えて、非行・少年犯罪などの問題も現れており、それらの問題の背景には、幼少児期からの「生活リズムの乱れ」や「運動不足」、「親子のきずなの乏しさ」等が見受けられ、心配しています。  
結局、子どもたちの睡眠リズムが乱れると、摂食のリズムが崩れて朝食の欠食・排便の無さへとつながっていきます。その結果、朝からねむけやだるさを訴えて午前中の活動力が低下し、自律神経の働きが弱まって昼夜の体温リズムが乱れてきます。そして、ホルモンの分泌リズムが乱れて体調不良になり、さらに、精神不安定に陥りやすくなって、行き着くところ、学力低下、体力低下、心の問題を抱える子どもたちが増えていきます。
本章では、子どもの体力を育むために、その基盤となる健康的な生活リズムづくりのあり方を提示しながら、今、私たち大人が子どもたちにできうること、あるいは、将来に向けてすべきことをお話させていただきたいと思います。